衆議院選挙

   昨年末は突然の解散を受けた衆議院選挙でした。当然に争点は安倍政権の是非にあったわけですが、アベノミクスの結果を見てみたいとする有権者の期待感がまだあったというところでしょうか。

 アベノミクスは、大胆な金融緩和と財政出動によって円安と株高を誘発し、そのあとの第3の矢である成長戦略によって民間経済の活性化につなげる、デフレのスパイラルから抜けるとしたものです。

 確かに極端な円安や異次元の財政出動によって、ごく一部の輸出業種は好調となりました。空前の利益を上げている大企業もあります。株高によって大きな利益を得られた方や会社があるのかもしれません。

  しかしその反面、副作用で輸入食品や原料、燃料の高騰、物価高を招き、中小零細企業の多くは原料高や燃料高に苦しみ、同時に収入が増えない私たちの家計は苦しくなる一方です。

 第1第2の矢はデフレにあった中では確かに今後の期待感や高揚感を掻き立てることには一定の役割を果たしたと思います。しかし、長引けば副作用があまりに大きく一刻も早い店仕舞いが必要です。

  肝心なのは第3の矢といわれる成長戦略です。ところが一向に肝心の成長戦略の中身が見えてきません。私たちが求めている実感できる経済の回復は、実質的な雇用の増大や雇用形態の改善や実質賃金の上昇からくる家計の豊かさです。一刻も早い成長戦略への政策推進を期待するものです。

  滋賀県では中小企業活性化条例を核に、全体の86%、32,000社と言われる小規模事業者へのきめ細かな政策施策を推進していきたいと思います。